emacs/mule/xemacs で使える MUA (Message User Agent) です。 Mew(と IM) のホームページは http://www.mew.org です。 以下は、mule のための設定です。
最近の Mew は emacs-19 ベースの mule に対応していないそうです。 mule 愛好者の人は気をつけましょう。
用意するもの
ホームページから、最新版を取って来ます (2000/04/06 現在 im-140.tar.gz)。 展開して、./configure ; make install だけです。RPOP を使うときは、./configure - -enable-rpop です。
% cd /somewhere
% tar zxvf im-xxx.tar.gz
% cd im-xxx
% ./configure
% su
Password
# make install/usr/local/lib/im/SiteConfig を各自の環境に合わせて編集します。 FromDomin と ToDomain くらいでいいでしょう。 これらは、From: につけるアドレスのドメイン部の設定と、 @ 以下が省略された時に補間されるドメイン部の設定です。 ただし、 qmail で Maildir 形式を使う時は、それ用に設定します。
やはり、ホームページから最新版を拾って来ます (2000/04/06 現在 mew-1.94.2.tar.gz)。 まず展開します。
% cd /somewhere
% tar zxvf mew-xxx.tar.gz
% cd mew-xxx
Makefile がありますので、それを編集します。 見ておくのは、次の3箇所くらいです。 好みで適当に変えて下さい。
- EMACS = mule
- ELISPDIR = $(PREFIX)/share/$(EMACS)/site-lisp/mew
- INFODIR = $(PREFIX)/info
% make
% su
Password:
# make install
# make install-info
ユーザは imsetup で im を使う準備ができます。問題なければ、すべてイエスで答えます。
% imsetup
ユーザは、~/.im/Config をいじることでメールの設定ができます。 すべてのユーザに共通する部分は、管理者権限で /usr/local/lib/im/SiteConfig を変更しておきます。普通の設定 >
/usr/local/lib/im/SiteConfig #Name=Full Name # commentary name for my mail address → Name=(your full name) #Smtpservers=localhost # default server for SMTP → Smtpservers=localhost(またはお使いの SMTPサーバ名) #Imget.Src=local # default source of imget (local mailbox) → Imget.Src=localAPOP 用の設定 >
POP や IMAP を使う場合は、 Imget.Src=local をコメントアウトし、 POP または IMAP の Imget.Src のコメントアウトを外して設定します。 以下に、POP の例を示します。
user は host でのログインネームです。
/usr/local/lib/im/SiteConfig #Imget.Src=pop → Imget.Src=pop #PopAccount=/APOP:user@host # account info with user name → PopAccount=/APOP:user@hostMew を立ち上げると、APOP 用に設定したパスフレーズの入力を 求められます。以後、新しいメールを APOP するたびに パスフレーズの入力を求められます。 これが面倒な場合は、セキュリティー上はお勧めできませんが、 パスフレーズを書いたファイルを用意しておくことができます。
/usr/local/lib/im/SiteConfig #UsePwFiles=yes → UsePwFiles=yes #PwFiles=password → PwFiles=passwordConfig を編集したら、password ファイルを作成します。
~/.im/password pop/APOP name.of.mail.server (ユーザネーム) (パスフレーズ)最後に、password ファイルが他人から見えないようにしておきます。
chmod 600 ~/.im/password Maildir 形式に対応する >
qmail の Maildir 形式を使う場合は、 さらに次の2行を変更しておきます。
/usr/local/lib/im/SiteConfig #MboxStyle=qmail # if folder style mbox of qmail is used → MboxStyle=qmail #Imget.Src=local:${HOME}/MailDir # in case of qmail → Imget.Src=local:${HOME}/Maildir
Mew は mule などから使いますので、 .emacs の設定が必要です。 最低限必要な設定は次の4つです。
~/.emacs
(setq load-path '("/usr/local/share/mule/19.34/lisp" "/usr/local/share/mule/site-lisp/mew")) (1行で一つスペースを空ける)
(autoload 'mew "mew" nil t)
(autoload 'mew-send "mew" nil t)
(setq mew-mail-domain-list '("your.domain.name"))
Mew の Makefile を上のように編集したなら、 Mew の Lisp は /usr/local/share/mule/site-lisp/mew に 入っているので、load-path に入れておきます。
mule などから Mew を起動するには、M-x mew です。 M-x はメタキーを押してから x キーを押す、という意味で、 メタキーは普通 Esc キーでしょう。
MH は Subject に日本語を書けませんでしたが (書いてもいいが相手が読める保証はない)、 Mew ではできます。 mule にパッチを当ててコンパイルし直すか 、 次の1行を .emacs に加えます。
~/.emacs
(setq mew-use-overlay-keymap nil)