第19回:1月22日(土)15時から
京大工学部8号館3F南演習室
佐野光貞(京大人環)
『N-点渦系のダイナミクスと統計力学』
概要:N個の点渦を二次元平面、或いは、円周境界内に配置し、そのダイナミクス
および統計力学的振る舞いがどのようになるか調べた結果を報告する。
この研究を始めるきっかけとなったのは、我々の近くに非中性プラズマの
実験を行っている際本研究室があり、統計力学的に非中性プラズマの解析を
すると、どのようなことが分かるかと学生のテーマとして持ちかけられたことに
よる。非中性プラズマを記述するのが、非圧縮性流体のEuler方程式と
ポアッソン方程式である。前者の方程式は渦度の発展方程式と書き換えられる
ため、2次元渦の運動の解析をすればよいことになるが、連続場での解析は、
流体力学について素人である我々には数値的にも解析的にもなかなか難しいので
離散近似としての点渦系の解析から連続場の場合の振る舞いを調べるという
手法で攻めることにした。
今回お話しすることは、大学院生 吉田剛、PD 八柳祐一両氏の結果に
私の少しの寄与を加えたものである。
Ref: (1)T.Yoshida and M.M.Sano: arXiv:cond-mat/0411611,
to appear in J.Phys.Soc.Jpn, Vol.72, No.2
(2)Y.Yatsuyanagi,Y.Kiwamoto,H.Tomita,M.M.Sano,T.Yoshida, and T.Ebisuzaki:
accepted for publication in Phys.Rev.Lett.
(3)M.M.Sano, Y.Yatsuyanagi, T.Yoshida and H.Tomita:
submitted for publication
Last modified: Mon Jan 17 14:16:23 2005