第4回:7月19日(土) 13:00
京大工学部8号館3階南演習室
篠原晋(ATR)
『非線形格子における低次元部分系』
概要:単原子からなる一次元非線形格子モデルにおいて、部分ハミルトニアン
によって記述される運動について議論する。格子モデルの対称性は、基準モー
ド間の相互作用に規則(結晶運動量保存則)を課すことが知られている。この
規則により、初期励起の仕方によっては、与えたエネルギーが全モードへは行
き渡らず、一部のモード間のみで分配される現象が起こる。この場合、ダイナ
ミクスは一部のモード変数のみを含む部分ハミルトニアンによって記述される。
本発表では、そのような部分系としてどのようなものが存在するのか述べ、さ
らに、エネルギー分配過程における誘導現象との関係や、部分系の積分可能性
と全系の積分可能性との関係を具体的モデルで調べた結果を報告する。

Last modified: Thu Dec 25 17:59:42 2003