この章では、make world を使った OS のアップデートについて記述します。 OS も古くなると、いろいろとバグやセキュリティーホールが発見されたり、 最新のアプリケーションが使えなかったりしますので、 新しくするに越したことはありません。
このページでは、全体の流れについて説明します。
OS の Update とは、OS に使われているコマンド群や デバイススペシャルファイルなどを更新することです。コマンド群は C 言語で書かれていて、 そのソースは /usr/src 以下にあります。 例えば、ls は /bin/ls にありますので、 /usr/src/bin/ls/ 以下にそのソースがある、という具合です。
したがって大雑把に言うと、やることは
になります。あとは、新しい環境に適合するように /etc や /dev の調整を行います。 詳しくは、 ハンドブックの 「19.3 ソースの同期」 と 「19.4 make world の利用」 をご覧下さい。
- /usr/src 以下を新しいものに更新し ( FTP, CD-ROM , CVSup )、
- それらをコンパイル&インストールすること (make buildworld, make installworld)
OS の Update はだいたい次のような流れで行います。
- ソースを更新する
- /usr/src/UPDATING を読む
- /etc/make.conf を確認する
- /etc/group を更新する
- /usr/obj を(あれば)削除する
- /usr/src で make buildworld を行う
- /usr/src で make installworld を(シングルユーザモードで)行う
- /etc を更新する
- /dev を更新する
- /stand を更新する
- カーネルをコンパイル&インストールする
- 再起動する