浦川諒祐 氏
2024年12月5日(木) 13時30分
総合研究10号館317号室
長距離相互作用系では,ある粒子と他の粒子は平均場を通して相互作用すると考えることができる.このようなHamilton系のダイナミクスは,粒子数無限大の極限では1体分布関数に対するVlasov方程式によって記述され,空間が周期的な場合,空間変数によらない分布関数は定常解となる.この定常解の安定性が変化するときの分岐は一般には連続であるが,定常解の形状によっては分岐が不連続になる場合があることが先行研究によって示された[1,2].分岐解析では,Vlasov方程式を不安定方向の固有空間に射影し,その振幅の時間発展を記述した振幅方程式を用いる方法がある[3].本講演では,周期境界条件を課した空間1次元系をモデルにし,不連続分岐の発生を保証する理論が完成していない,運動量に関して二山対称な定常解が不安定な場合を考える.定常解の不安定多様体が4次元になることを示した後,振幅方程式の導出法を述べる.最後に,今後の研究の展望を述べる.
[1] A. Antoniazzi, D. Fanelli, S. Ruffo, and Y. Y. Yamaguchi, Nonequilibrium tricritical point in a system with long-range interactions, Phys. Rev. Lett. 99, 040601 (2007).
[2] Y. Y. Yamaguchi and J. Barre, Discontinuous codimension-two bifurcation in a Vlasov equation, Phys. Rev. E 107, 054203 (2023).
[3] J. D. Crawford, Amplitude equations for electrostatic waves: Universal singular behavior in the limit of weak instability, Phys. Plasmas 2, 97 (1995)