黒川大雅 氏
2024年10月24日(木) 13時30分
総合研究10号館317号室
1次元変分問題において, 時間パラメータの変換で不変な汎関数を扱う問題は, パラメトリック変分問題と呼ばれる. 自励的ポテンシャル系や平面円制限3体問題の等エネルギー集合上の変分構造, Riemann多様体上の測地流の変分構造がその例である. 通常のLagrange汎関数とは異なり, この種の問題ではSobolev空間$H^{1}$上で最小点を直接的に捉えることはできないが, 適用可能な汎関数を構成し, 特定の部分集合上で最小点を間接的に捉える方法が知られている[1]. しかし, 得られた最小点が実際に最小化している集合について, 適切に議論している文献は見当たらない. 本発表では, パラメトリック変分問題における$H^{1}$上の間接的な最小化法を紹介し, 最小点の存在を保証することのできる集合について議論する.
[1] G. Buttazzo and M. Giaquinta and S. Hildebrandt, One-dimensional variational problems : an introduction, Oxford lecture series in mathematics and its applications, 15, 1998.