山口義幸 氏
2024年5月16日(木) 15時00分
総合研究10号館317号室
倒立振子の支点を上下に高速振動させると倒立状態を安定化できる。このような力学的安定化は、分子を玉とバネでモデル化した自律ハミルトン系でも現れ、ポテンシャル的に中立あるいは不安定な分子形状であってもバネ運動によって安定化できる[1,2]。力学的安定化の本質は、倒立振子における速い支点振動と遅い振子運動のように、乖離した時間スケールが存在することである。そのため自律系の理論でも、速いバネ運動と遅い変形は個別のポテンシャルによって表現されていた。また分子のトポロジーとしては、鎖状分子のみを対象としていた。本発表では、3つの玉が Lennard-Jones ポテンシャルのみによってall-to-all で相互作用する環状分子系においても力学的安定化が可能なことを述べる。[1] Dynamically induced conformation depending on excited normal modes of fast oscillation, Y. Y. Yamaguchi, T. Yanagita, T. Konishi, and M. Toda, Phys. Rev. E 105, 064201 (2022).
[2] Mode selectivity of dynamically induced conformation in many-body chainlike bead-spring models, Y. Y. Yamgauchi, Phys. Rev. E 107, 064212 (2023).