宮崎海杜 氏
2023年12月21日(木) 13時30分
総合研究10号館317号室
宇宙機の運動を表現するモデルとして用いられる円制限三体問題には周期解や準周期解が数多く存在する．特に主天体および第２天体と同一直線上にある平衡点近傍に存在する周期軌道および準周期解は有名であり，宇宙機の軌道維持のための燃料消費を抑えられる利点などからさまざまなミッションへの応用が期待される．本発表では，まずPercivalの不変トーラスに対する変分構造を円制限３体問題に適用した汎函数を定義し，この汎函数を最急降下法によって最小化することにより準周期解を近似的に求める手法を提案する．次に提案手法によって得られた軌道と円制限３体問題の数値積分によって得られた結果を比較し，最後に今後の展望を述べる．