コロキウム

変分法による非等方ケプラー問題の周期解の存在証明

井口翔太 氏

2022年6月16日(木) 15時15分

総合研究10号館317号室 / Zoom会議 (ハイブリッド)

非等方ケプラー問題は一般のケプラー問題にパラメータを導入し拡張したもので,半導体における自由電子の運動を表す方程式としてGutzwillerにより導入された問題である.この問題について卒業論文・修士論文にて行った研究について説明する.まず大域的評価によってパラメータがある値以上であれば衝突軌道を除去することができ,単純な周期解が存在することを示す.次にパラメータの値が0の近傍での解析について,局所的評価を用いることで,任意のパラメータについても衝突軌道は除去できることを示す.