コロキウム

長距離相互作用ハミルトン系における分岐の連続性

山口義幸 氏

2021年5月13日(木) 16時45分

総合研究10号館317号室 / Zoom会議 (ハイブリッド)

星の集団や電子の集団などは長距離相互作用ハミルトン系である。これらの系 のダイナミクスは、粒子数無限大の極限では、1体分布関数に対するVlasov方 程式で記述できる。位置の空間を周期的な一次元とすると、位置には依存せず 運動量にのみ依存する一様状態は定常状態となり、線形安定性も求めることが できる。さらに不安定な場合には、関数空間のうち不安定方向にのみ着目する ことにより非線形範囲まで解析でき、分岐の連続性が議論できる。一山対称な 運動量分布に限定すると、滑らかであれば連続分岐で、箱型であれば不連続分 岐となることが知られている。今回は、これらの間に存在するはずの境目につ いて議論する。