第39回:3月10日(土)15:00から
京大工学部8号館3階南演習室
木村真之(京都大学)
『結合片持ち梁系における空間局在モードの安定性変化と相空間の構造に関する数値的検討』
概要非線形な結合振動子系には,振幅分布が空間的に局在した周期解,つまり,
数個の振動子のみが大きく振動した状態が空間的に伝搬しない解が存在する.
この解は,空間局在モード,またはILM(Intrinsic Localized Mode),
DB(Discrete Breather)と呼ばれる.本報告では,M.SatoらのILM観測実験[1]
における微小結合片持ち梁に基づいたモデルにおいて,ILMの安定性や移動に
ついて検討した結果を述べる.安定性については,片持ち梁自身と結合部分に
おける非線形性の比が,大きく影響することを数値的に明らかとした.また,
ILMの安定性を切り替えることによるILMの移動制御の可能性について述べる.
[参考文献] [1]M. Sato, et al., Phys. Rev. Lett. 90, 044102 (2003).

Last modified: Fri Mar 9 20:05:05 2007