第35回:10月7日(土)15:00から
京大工学部8号館3階南演習室
山口義幸(京都大学)
『長距離相互作用ハミルトン系の凖定常状態と力学的相転移』
日時	10月7日(土)15時から
場所	京大工学部8号館3F南演習室
講演者	山口義幸(京大情報)
題目	長距離相互作用ハミルトン系の凖定常状態と力学的相転移
要旨
重力や電磁気力などの長距離相互作用を持つ系は、
熱平衡状態に至る前に凖定常状態と呼ばれる状態にしばしばトラップされる。
熱平衡状態における統計的性質は統計力学によって予言され、
臨界現象の普遍性についてもよく知られているが、
凖定常状態の統計的性質を記述する方法はよくわかっていない。
本セミナーでは、Lynden-Bell によって提案された、
1体分布関数が凖定常状態で取るべき形を予測する方法[1]を述べる。
我々のモデルでこの方法が有用であることを示した[2]のち、
パラメータ空間において力学的相転移の相図を描き、
1次的転移と2次的転移がぶつかる tricritical point があることを示す。
ここで言う力学的相転移とは、定常解が安定から不安定へと変化することに
伴う転移で、1次的、2次的の他に3次的な転移[3]も見られる。
そして3次的な転移の臨界点付近における時間発展の様子が
現象論的な方程式によって近似されることを示す。

この研究は、以下の研究者との共同研究である:
- Andrea Antoniazzi (Firenze)
- Julien Barre' (Nice)
- Freddy Bouchet (CNRS,Nice)
- Thierry Dauxois (ENS-Lyon)
- Duccio Fanelli (Firenze & Stockholm)
- Stefano Ruffo (Firenze)

参考文献
[1] D.Lynden-Bell, Mon.Not.R.astr.Soc. 136 (1967) 101-121.
[2] A.Antoniazzi et al, cond-mat/0603813.
[3] A.V.Ivanov et al, Phys.Rev.E 71 (2005) 056406.

Last modified: Tue Sep 19 12:12:00 2006