TeX 環境の構築

pLaTeX2e の環境を構築します。 TeX 作業の流れとそれぞれに必要なものは以下の表の通りです。
作業 コマンド ports のキーワード
ソースファイルをコンパイルする platex ptex or platex
xdvi で見る xdvi xdvik
dvips で ps ファイルにする dvips dvipsk
ps ファイルを見る gv gv and ghostscript

なぜなのかは知りませんが、FreeBSD のバージョンが変わるたびに、 TeX 関係の ports もよく変わっています。 新しくできてたり、前のバージョンであったものがなくなったり。 そんなわけですので、FreeBSD のバージョンごとに 必要なアプリケーションを書いておきます。 なお、その時の気分(?)で構成が変わっていますので、 ここに書いた方法以外のやり方もあると思います。


3.4-RELEASE

kpathsea を使う場合

kpathsea を使う場合は、以下のものをインストールします。 xdvik と dvipsk がミソです。
port package 備考
japanese/platex-euc ja-platex2e-euc-1999.08.09
japanese/vfxdvik ja-vfxdvik-22.15 コマンド名は xdvi
print/pkfonts600 pkfonts600-1.0 600 はプリンターの dpi に合わせる
japanese/makejvf ja-makejvf-fkr-1.0 依存関係で自動的に入ってるかも
japanese/dvipsk-vflib ja-dvipsk-vflib-5.78a コマンド名は dvips
print/ghostview ghostview-1.5
print/gv gv-3.5.8
print/ghostsript55 ghostsript-5.50 gs driver の選択をする

kpathsea を使わない場合

kpathsea を使わない場合は、xdvik と dvipsk の代わりに xdvi と dvi2ps をそれぞれ入れます。 ただし、xdvi と dvi2ps はそれぞれ、 includegraphics の絵が xdvi で見られなかったり、 カラーの文字を PS に直した時に白黒になったり、 いろいろ困ったことがありました。
port package 備考
japanese/vfxdvi600 ja-vfxdvi600-17 600 はプリンターの dpi に合わせる
japanese/dvi2ps ja-dvi2ps-2.0

トラブルシューティング

ports の japanese/platex-euc では make に失敗することがあります。 「このソースファイルは古いよ。新しいのにした方がいいんじゃない。」 という警告(忠告?)メッセージの後に、「Error code 1」という エラーメッセージが出てストップしてしまいます。 この場合は、ソースファイルを新しいものに入れ換えた後、make します。

準備として、どこかの CTAN の macros/latex 下にある base ディレクトリをまるごと持って来ます。 ncftp(or ncftp2 or ncftp3) を使うのが便利でしょう。 下の CTAN サイトは例です。近くのサイトをご利用ください。

# cd /usr/ports/japanese/platex-common/work
# mv base base.orig
# ncftp3 ftp://ftp.riken.go.jp/pub/CTAN/macros/latex
ncftp /pub/CTAN/macros/latex > get -R base
ncftp /pub/CTAN/macros/latex > quit
# cd ../../platex-euc
# make
# make install

4.2-RELEASE

インストールするもの

すべて、ports を使ってインストールします。 使う ports は次の通り。
port 備考
japanese/platex-euc 「ソースが古い」といって「Error code 1」が出た場合の 対処法
japanese/xdvik-vflib-pk600
japanese/dvipsk-vflib
print/ghostview
print/gv Xaw3d について
print/ghostscript6
japanese/vfghostscript55

Xaw3d について

     If you want Xaw3d to replace the default Athena Widget Set
     so most X applications will get a 3-D look, do this (as root):

     cd /usr/X11R6/lib
     mv libXaw.so.6 libXaw2d.so.6
     ln -s libXaw3d.so.6 libXaw.so.6	
4.4-RELEASE

インストールするもの

すべて、ports を使ってインストールします。 使う ports は次の通り。
port 備考
japanese/ptex-euc 名前は ptex ですが、これで platex2e が使えます。 cmpsfont や amspsfnt、 および AMS-LaTeX や AMSFonts も 入ってます。 参考サイト: http://www.ascii.co.jp/pb/ptex/
japanese/xdvik-vflib
japanese/dvipsk-vflib 日本語がうまく扱えない場合の対処法 は下を参照
print/gv Xaw3d について
japanese/vfghostscript55

トラブルシューティング

このままでは、dvips で dvi を ps に変換する時に日本語が うまく扱われません。これに対して、 /usr/local/share/texmf/dvips/config/psfonts.map に 次の4行を追加します。
rml Ryumin-Light-H
gbm GothicBBB-Medium-H
rmlv Ryumin-Light-V
gbmv GothicBBB-Medium-V
4.7-RELEASE

インストールするもの

すべて、ports を使ってインストールします。 使う ports は次の通り。
port 備考
japanese/ptex-euc
japanese/xdvik-vflib jis.tar.gz の md5 checksum で引っかかる
japanese/dvipsk-vflib
print/gv Xaw3d について
japanese/ghostscript-gnu-jpnfont eplaser-3.0.4-651.tgz の md5 checksum で引っかかる。 正しいものと比べたところ、readme ファイルだけの違いだった。

トラブルシューティング

japanese/vfghostscript55 はコンパイルに失敗しました。 パッケージもなくなっているようなので、 代わりにこれより新しいと思われる japanese/ghostscript-gnu-jpnfont をインストールしました。

FreeBSD の部屋


Dec. 28, 2001