折り紙写像における不変曲線の存在について 折り紙の展開図において, 三角形で構成されるモジュールが周期的に配置され たものは円柱形を形成することが知られており, 形成される曲面はしばしば非 自明な挙動を示すことから研究が行われている. 本研究では,円柱形を形成す る折り紙テッセレーション上で定式化された離散力学系について, モジュール 数を十分大きした際に, 不変曲線が存在することをKAM 定理を用いて理論的に 証明した. また, 2つの具体的な例において, 実際にモジュール数を変化させ ていくことで不変曲線が残り続けることを数値実験で確認した.