Colloquium

Hamiltonian mean-field 系の非線形応答

山口 義幸

5月31日(金) 13時30分

強磁性体のモデルである Hamiltonian mean-field (HMF)系の時間発展は、粒子数が十分大きいときは Vlasov方程式で記述できる。また HMF系に対して 弱い外部磁場を印加したときの系の線形応答は、 Vlasov方程式を線形解析することにより得られる[1,2]。 この線形応答は熱平衡状態に対してのみならず、 Vlasov方程式の任意の安定定常状態に対して計算できるので、 分布は異なるが線形応答は同じという族を生成できる。 今回は、これらの族の非線形応答を数値的に計算した 結果を紹介する。

参考文献:
[1] A.Patelli, S.Gupta, C.Nardini and S.Ruffo, Phys.Rev.E 85, 021133 (2012).
[2] S.Ogawa and YYY, Phys.Rev.E 85, 061115 (2012).