非平衡定常状態における揺らぎの定理
森嶋豊幸
6月3日(金)13:30
非平衡定常状態とは、流れはあるがその速度が変化しないような状態である。この状態においては、正のエントロピー生成と負のエントロピー生成の確率は簡単な関係式で結ばれ、この式を揺らぎの定理という[1]。今回は、非平衡定常状態における直流電気伝導の問題に関しても揺らぎの定理が成り立ち、そこから線形応答の関係が得られることを紹介する[2]。 参考文献: [1] D.J.Evans, E, G. D. Cohen and G. P. Morris, Phys. Rev. Lett. 71, 2401 (1993) [2] 田崎晴明:日本物理学会誌 , Vol. 63, No. 10 (2008)