Colloquium

鈴木達哉

拡大ガリレイ群の簡約系としての自然力学系

12月18日(金) 13時30分

空間・時間の平行移動と空間回転と等速直線運動で生成される群を ガリレイ変換群という.ニュートン方程式はこの群の作用に対して 不変であるが,ラグランジアンは不変でない. そこで,配位空間を拡大し,それに応じてガリレイ変換群を拡大する ことで,新しい空間上で群作用について不変なラグランジアンを 定義できる.そしてそれを簡約化することで元の力学系のラグランジ アンを再現することができる.同様に元の力学系のハミルトニアンを 再現できる拡大した空間上の群作用について不変なハミルトニアン を多粒子系について求められたので紹介する.

参考文献:
[1]Jean-Marc Levy-Leblond,"Group-Theoretical Foundations of Classical Mechanics:The Lagrangian Gauge Problem", Commun.math.Phys.12,64-79(1969)
[2]Jean-Marc Levy-Leblond,"Galilei Group and Galilean Invariace", Group Theory and Its Applications vol.2,1971
[3]亀淵 迪・表 實,"量子力学特論",朝倉書店(2003)