Colloquium

小川駿

Vlasov-Poisson系

10月8日(木) 14時00分

長距離相互作用するハミルトン系の一体分布関数はVlasov方程式に従う。 例としてはプラズマ系や自己重力系がある。 今回は電場がPoisson方程式によって定められるVlasov-Poisson系を扱う。 ・まずは、(逆)ランダウ減衰について簡単に解説する。 ・Vlasov-Poisson方程式で記述される系について、平衡分布を決めるパラメータ$\mu$とする。 $\mu$を動かすと$\mu = \mu_c$になったときに、虚軸上に線形化方程式の固有値が出現する。 さらに、$\mu>\mu_c$で、それが虚軸から離れて不安定固有値が生じる。 これに対応する不安定解がどのように振る舞うのかを調べるために、 [1]にならって不安定性が弱い極限で不安定多様体を近似的に構成する手法を解説する。
参考文献:
[1]J.D.Crawford, Phys.Plasmas.,2 (1995) 97-128