Colloquium

千葉逸人

無限次元蔵本モデルの安定性理論

9月18日(金) 17時00分

 蔵本モデルは同期現象を記述するための最も典型的なモデルの1つと して知られる。ここでは無限次元蔵本モデルの解の安定性と分岐構造 について議論する。方程式を定常解まわりで線形化して得られる線形 作用素は非自己共役かつ連続スペクトルしか持たないが、これがある 超関数空間においてはスペクトル分解(固有超関数展開)可能であるこ とを示す。これを安定性理論に応用することで、蔵本予想の一部を 肯定的に解決する。