Colloquium

佐藤一宏

ロボット指制御のためのポート・ハミルトン法

7月10日(金) 13時30分

 物体と接触しているロボット指制御のモデルは我々の知る限り、全てラグラン ジュ形式で表現されている。 しかし、そのモデルは非線形微分方程式系であり、ラグランジュ形式で制御入力 を決定することは容易ではない。  そこで、我々はポート・ハミルトン形式でモデル化を行い、制御入力が容易に 決定可能な制御法を提案する。 この方法は制御系のハミルトニアンが確定でき、指と物体との接触に関わる速度 拘束をもつ全ての制御系に 対して適用可能である。提案法の特徴は制御対象が変わってもシステマティック に制御則が決定できることである。 また、シミュレーションを行った結果、提案法は従来法に比べて誤差が小さくな るという結果も得られた。  今回は我々が考案した制御法の詳細と、シミュレーション結果を中心に発表する。