Colloquium

Lie群上の力学系における Augmented Potential の役割

柴田秀哉

1月11日(金) 13時30分

対称性を持った力学系において、解曲線が対称性群の1-パラメータ部分群の作る軌道でもあるとき、その解曲線、あるいはその解曲線の初期点を relative equilibrium (RE)という。ある点がREであるかどうかは、augmented potential なる関数を用いて判定できることが知られている。

今回の発表では話をある種のLie群上の力学系に限定し、系のEuler-Lagrange方程式が augmented potential を用いて直接書き表せることを示す。これにより、augmented potential の力学的な意味付けを試みる。また以上の結果に伴い、Lie群上の力学系においてある点がREであるための判定条件がEuler-Lagrange方程式を用いた形で与えられることも述べる。