Colloquium

相対論の効果を考慮した惑星の運動

松中宏樹

12月14日(金) 13時30分

太陽の周りの水星の運動を考えるとき、ニュートン力学の範囲では十分な数の保存量が存在し、完全可積分となり水星は周期運動をする。しかし相対論の効果を考慮すれば保存量の一つが失われ水星は一般には準周期運動をする。摂動として木星からの引力の効果も考えたとき、KAMの定理からニュートン力学での軌道はカオスになり、また相対論の効果も考えた軌道は準周期運動のままであると予想される。
この予想を数値計算によって検証する。