Colloquium

平面三体問題の再定式化

妹尾 雄介

10月20日(金) 13時30分

三体問題は昔から非常に難しい問題として, LagrangeやPoincar\'eをはじめとした 多くの数学者によって研究されてきた対象である. 近年では[V.I.Arnold, Dokl. Acad. Nauk SSSR \textbf{156}, 9 (1964)] が平面三体問題に``Arnold拡散''と呼ばれるカオス現象が存在すると予想し, [Z. Xia, J. Differential Equations \textbf{110}, 289(1994)] がその存在を示した.

本発表ではXiaの方法に沿って三体問題を再定式化し, 適当な制限を加えることで解軌道が3次元球面 $S^3$ 上のHopf流となることを示す. また三体問題を考察する準備として,制限三体問題について述べる.