Colloquium

変形体の最適回転 〜3次元への拡張〜

近谷 英昭

6月16日(金) 13時30分

角運動量をもつ物体は回転するが,逆は正しくない. 実際,アメーバなどの微生物は,外力を受けることなく自らの力で変形を繰り返し, 角運動量が0であるにもかかわらず,結果的に回転することができる. これらの生物はできるだけエネルギーを使わずに変形を繰り返し, 自らを回転させているに違いない. そこで,このような生物が変形を繰り返し, 回転することをモデル化することを目標とする.

卒業論文では,簡単のために物体が2次元であると仮定したが, 今回は3次元の物体も扱うことにする. 前回の発表では一般の$3\times 3$対称行列を用いて計算を試みたが, 今回は少し簡単な$3\times 3$対称行列を用いて計算した結果をお見せしたいと思う.