Colloquim

非ホロノミックな剛体系の力学

木村 祐一郎

1月27日(金) 13時30分

非ホロノミックな剛体系の例として、全角運動量0という拘束条件を付加した Twisted Kane-Scher modelをとりあげる。
同じ形をした二つの円柱が対称軸でfree-jointした系で、前後対称な運動を するように拘束条件を付加したものをKane-Scher modelと呼び、これは猫の宙 返りのモデルとして知られている。
ここで前後で独立に対称軸周りの回転を与えるとねじり運動が生じ、 このねじりを考慮したモデルをTwisted Kane-Schermodel と呼ぶ。
このモデルに関して計量、全角運動量接続の計算を行い、全角 運動量が0という拘束条件に合わせた標構場を設定する。
標構場の計算から、この系の拘束条件が完全非ホロノームであることが分かる。
さらにモデルの運動方程式を導出し、適当な速度を入力として、 形状空間の閉曲線を1周するうちに系全体が回転するような運動の例を挙げる。