Colloquim

量子探索アルゴリズムのデータ空間におけるファイバー束構造

溝部公威

11月4日(金) 13時30分

順序つき複数データ(m個のnビットデータ)を探索するGrover型量子探索アルゴ リズムについて,「アルゴリズムが行列で表されるデータ空間上に点列を生成す ること」および「左U(2^n)作用による同一視によってデータ空間から密度行列の 空間への射影が存在し,ファイバー束構造を持つこと」などが知られている[1].
今回の発表では上記の事実を復習した後,Stiefelバンドルを例にとり典型的なフ ァイバー束である主ファイバー束について解説し,これと比較しながら,データ 空間におけるファイバー束構造とその接続について説明する.さらに,点列の通 る測地線の水平化についても述べる.

参考文献 [1] 日野英逸,「量子探索アルゴリズムの幾何学」,岩井研修士論文 (2005)