Colloquim

シンプレクティック写像系のリアプノフ解析

山口義幸

7月29日(金) 15時30分

ハミルトン系では、2自由度ではわかっているが 3以上の自由度ではわかっていないことが多い。
相空間の軌道族がなす形状もその一つである。
過去にはおもちゃモデル[1]を用いた提案もなされているが、 定性的にはいい一致を示すものの定量的な議論はできていない。
そこで本研究では、おもちゃモデルでリアプノフ数を 定量的に一致させるための準備を行う。
つまり、力学系のどの情報を拾えばリアプノフ数が 予測できるかを調べる。
また、相空間における重要な不変多様体である 不安定多様体を見つける方法[2]についての考察も行う予定である。

[1] YYY and T.Konishi, Prog.Theor.Phys. 99 (1998) 139.
[2] Toda, Phys.Rev.Lett. 74 (1995) 2670.