Colloquim

球状凝縮相まわりの流れの解析

千葉 逸人

4月28日(木) 15時00分

 凝縮性気体、および非凝縮性気体からなる混合気体で満たされた無限領域に置かれた、凝縮性気体の球状凝縮相を考えます。
初期状態として、混合気体は静止しておりその温度と分子数密度は一定ですが、 それぞれの気体の数密度は逆向きで同じ大きさの一定の勾配を持っている 状況を考えます。
すると、それぞれの気体の流れが誘起され、 拡散泳動力と呼ばれる力が球状凝縮層に働きます。
 本研究では、線形化されたモデルボルツマン方程式を漸近展開することで得られる 流体方程式を用いることでこれらの速度場と拡散泳動力を具体的に求め、 すでに得られている数値計算の結果と比較しました。
 その結果、ここで求めた解析的な結果は、Knudsen 数が十分に小さく、 かつ2つの気体の分子質量の比が1のオーダーであるときに数値解とよく一致することが分かりました。


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