Colloquim

2粒子N準位系を用いた量子デンスコーディングの通信路容量

福岡 深

1月13日(木) 14時00分

量子系による古典情報の伝送法として, 量子デンスコーディング(quantum dense coding)と呼ばれるものが提案されている.
これは, 多粒子量子系における粒子間の絡み合い(entanglement) を利用しているところにその特徴があり, 通信速度, 通信路の雑音への耐性, 情報の秘匿性といった通信の各特性が, 従来の古典通信はもとより, 一粒子量子系を用いた方法よりも優れている可能性が高いことが, 理論的考察, および実験の結果から示されている.
今回の発表では, 前回に続き, デンスコーディングの通信路容量の導出をする. これを通じて, エンタングルメントの度合と, 通信路の雑音が 通信効率にどのような影響を与えるかを考察する.
また, 今回は, より理解を深めるために2-qubit系におけるデンスコーディングを 具体例として取り上げ, 操作の説明をする.

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