Colloquim

キュトリットの量子位相

林 直樹

12月10日(金) 13時30分

量子コンピュータや量子暗号といった量子情報理論はキュビットの概念の上に構成されている。
ここで、この2レベル のスピンコントロールから成るキュビットを3レベルのスピンコントロールから成るキュトリットに拡張することを考える。これは古典的なコンピュータにおける2進数から3進数への拡張に対応している。この拡張により状態空間の次元数のさらなる増加が期待できる。
本研究では、このキュトリットに対する位相の取り方、及び状態の観測方法について考察する。

発表のおおまかな流れは以下の通りである。

1:「キュビット(H^2)→ポアンカレ球(S(2))」のキュトリットへの拡張
2:キュトリットに対応する位相演算子の持つ性質に関する考察
3:量子状態の観測方法の1つであるPOVM(Positive Operator-Valued Measure)のキュトリットへの拡張

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