Colloquim

情報伝達効率におけるCPモデルの整合性

井上 武

12月3日(金) 13時30分

ネットワーク上での力学を考える際に重要なのが相転移である。例えばインター ネットのパケットフローにおける相転移の場合、単位時間あたりのネットワー ク全体に存在するパケット量があるしきい値に達した時、その臨界点を挟んで パケットフローの振舞いが大きく変化し、パケットロスが最小かつ転送スピー ドが最大となる状態がこの臨界点で実現される。その為パケットフローの相転 移の考察は、情報伝達の最適化には欠かせない。この相転移をうまく説明する モデルに、Contact Process(CP)モデルというものがある。これは、インター ネット上の隣接したgateway同士の相互作用を、数学モデルで記述したもので ある。

そこで本研究の目的である
「情報伝達効率の最適化を実現するネットワーク構造の提案」
に向けて今回は
「情報伝達効率におけるCPモデルの整合性」
について発表する。
ネットワーク構造の情報伝達効率を評価する際、例えばWWWのそれはpingコマ ンドを用いて容易に評価が可能である。そこでまずpingコマンドの解説を行 い、このコマンドを用いて得られたデータの分析を行った結果、そのヒスト グラムにはある特徴がみられる事を言う。次に実際のWWWの理論上のモデルで あるCayley Tree Networkの解説をし、そのネットワーク上でのCPモデルの実 装結果を発表する。最後にpingコマンドの数学モデルを定義し、このモデル のCayley Tree Network上での数値計算結果について述べる。

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