Colloquim

ハミルトン系における時間相関 〜ミクロ量とマクロ量との比較〜

山口 義幸

5月20日(木) 15時00分

ハミルトン系においては、しばしばベキ的な時間相関が見られる。 これは、相関がだらだらと長く続いていることを意味し、 レギュラー軌道とカオス軌道が自己相似的に入り組んだ 相空間の様子から理解できると思われている。 しかし、多自由度系でも上記のような自己相似性が成り立つかどうかは 未だ不明のままである。また、ベキ的な時間相関が観測されるのは、 主に相空間上の関数として書けるマクロ量に対してであり、 ミクロ量である相空間上の状態点に対してはよくわかっていない。 今回は、平均場相互作用するハミルトン系において、 ミクロ量とマクロ量との比較をしながら、 ベキ的な相関が発生する理由を考察していく。

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