Colloquim

プルニング・フロントについて

石井 豊氏(九大数理/京大数理研)

12月11日(木)15時

ある古典系の不変量を求めたりその量子化を考える際には、 その古典力学系の全ての周期軌道を求めることが重要になるが、 それは一般には容易でない。表題にある「プルニング・フロント」 とは、Henon 写像などの非一様双曲的な力学系の周期点の数や エントロピーの計算をするために P.Cvitanovic らが提出した、 ある種の記号力学系のことである。残念ながらこの概念は未だに 数学的には正当化されていないが、将来的には2次元力学系の 解析をする上で有力な手法を与えてくれるという期待がある。 今回の講演では、この「プルニング・フロント」の研究の現状を (講演者の知りうる範囲で)やや数学的な側面から紹介したい。

戻る