Colloquim

Equations of motion for many-body systems

山岡 英孝

5月16日 (金) 13時30分

前回のコロキウムでは、 「質点系が直線状配位をとる場合、 その直線軸周りの角運動量が0でなければならない」という量子系における結果が、 古典系でも自然に得られることや、運動エネルギー(ポテンシャルをもたない ラグランジアン)の、量子系と同様の回転部分と振動部分への分解を 局所座標を用いて表した。
この様に、既に得られている量子系での結果に対応する、 古典系での多体系の様相を調べることにより、最終的には特異配位付近の 分子の運動を考察したい。 今回のコロキウムでは、量子系の時と同じ(今まで用いて来た) 局所座標を用いて、 N粒子系の運動方程式を与える。 ここで、局所座標は動標構を基に設定されており、 その為得られた運動方程式は形状に密接に関わった型で表される。 すなわち、T. Iwai and A.Tachibana ([1])らにより得られている 簡約化運動方程式が、自然に導かれる。

[1]T. Iwai and A.Tachibana, The geometry and mechanics of multi-particle systems, Ann. Inst. Henri Poincar\'e, 70 (1999), 525-559.

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