山中祥五 氏
2016年7月21日(木) 13時30分
総合研究10号館317号室(セミナー室)
平衡点の近傍において, 形式的な変換によってPoincaré-Dulac標準形(以下PD標準形)に変換できることが知られているが, 変換が解析的となる条件を見つけることが課題となっている. Zungは, 平衡点の近傍で解析的に可積分なら解析的にPD標準形にできることを示した. これを用いることで, 可積分性の議論はPD標準形の可積分性の議論に帰着する. 本発表では, PD標準形について説明した後, 局所的な可積分性ついて得られた結果[1]を簡単に紹介する. この研究を通して, 非可積分にも関わらず求積法で解ける例が見つかったため, このことに対する解釈を与える.[1] S. Yamanaka, Local Analytic Integrability of Poinca¥'e-Dulac Normal Forms, in preparation