コロキウム

蔵本モデルにおける自然振動数分布の非対称性と二峰性

伊藤慧吾 氏

2014年12月4日(木) 13時30分

工学部1号館317号室(セミナー室)

1984年に発表された蔵本モデルは集団同期現象を記述するための代表的なモデルであり、この約30年の間に物理•工学•生物といった様々な分野で応用されてきた。しかし、その解析の多くは振動子たちの自然振動数を与える分布関数が対称性と一峰性を持つという条件を伴っている。本発表でははじめに蔵本モデルの定常解を紹介し、特に非同期状態は定常であることを述べる。非同期状態の安定性の解析方法を示し、不安定な場合について、自然振動数分布の対称性と摂動に振動が発生するか否かの関係を議論する。さらに非同期状態から同期状態への転移について説明し、それを踏まえて今後の研究の展望を述べる。

Last modified: Fri Nov 28 21:06:52 JST 2014