コロキウム

弾性はりのカオス振動の理論:無限自由度ハミルトン系のホモ/ヘテロクリニック挙動と非可積分性

矢ヶ崎一幸 氏

2014年7月17日(木) 13時30分

工学部1号館317号室(セミナー室)

ポアンカレの研究に端を発する"力学系"は,70年代後半の"カオス"の再発見を 契機として急速に発展し,現在では,数学に留まらず,自然科学や工学,社会 科学にも影響を及ぼす,巨大な学問分野を形成している.本講演では,カオス の再発見の初期の段階で,カオス現象が起こる実際の物理モデルのひとつとして Holmesらによって研究された弾性はり(棒)の問題を取りあげ,彼らの初期の 研究成果から,最新のものという訳ではないが,無限自由度ハミルトン系の ホモ/ヘテロクリニック挙動と非可積分性を扱った,講演者のものまでを紹介し, 四半世紀の間に,その問題に対する理解がどう進んだのかということについて 解説する.また,今後の理論の発展の可能性についても触れたい.

Last modified: Wed Jul 9 12:34:46 JST 2014