原圭祐 氏
2021年1月7日(木) 15時00分
Zoom会議
逆散乱法は,無限可積分系と呼ばれる非線形偏微分方程式の初期値問題の解を求めるための有力な方法として知られている.逆散乱法を適用する際には,Zakharov-Shabat系と呼ばれる線形常微分方程式系に対する固有値問題を解く必要がある.本発表では,無限可積分系の代表例であるKdV方程式を取りあげ,あるクラスの初期関数に対して,Zakharov-Shabat系が微分Galois理論の意味での可積分であるための必要十分条件を与える.また,Zakharov-Shabat系が可積分である場合に対して,その解を求め,逆散乱法を適用した結果を示す.