コロキウム

変分法によるポテンシャル系の孤立不変集合のコホモロジーの評価

柴山允瑠 氏

2020年10月8日(木) 15時00分

Zoom会議

ConleyやEastonは位相幾何学的な手法により力学系の孤立不変集合の存在やその位相的な性質を研究し, その理論は近年まで発展してきた.本講演では,変分法により孤立近傍の境界から境界に達する軌道の存在を証明し, それによりその内部に含まれる孤立不変集合のコホモロジーの評価を与える. 孤立化近傍はエネルギー曲面の部分集合として定まるので,変分法により軌道を得る際にはエネルギーを固定しておかなければならない. エネルギー固定のもとでの軌道を変分法で求めるためにこれまでJacobi-Maupertuis計量やそれを変形した汎関数が用いていたが, 今回は時間区間を自由に変動させた元でのラグランジアンの作用積分を用いて,指定したエネルギー値を持つ軌道をえる.

Last modified: Wed Jan 16 18:03:30 JST 2019