コロキウム

近可積分系における第一積分の存在の障害

本永翔也 氏

2020年6月25日(木) 15時00分

Zoom会議

常微分方程式系が定める力学系が「解ける」ことの概念として可積分性というものがあり,ポアンカレによる制限三体問題の研究をはじめとして古くから研究されている.しかしながら,与えられた力学系の可積分性を判定することは,可積分な系に摂動を加えた近可積分系に対してすら一般には難しい問題である.
今回は,ハミルトン系でないような系も含めた近可積分系に対して,可積分性を特徴付けるのに必要である第一積分の存在の障害を与える.また,周期外力を受ける1自由度ハミルトン系に対して結果を適用したさいの分数調波メルニコフ関数との関連についても触れる.

Last modified: Wed Jan 16 18:03:30 JST 2019