山口義幸 氏
2020年5月28日(木) 15時00分
Zoom会議
定常な系に微小な外力を加えた時、系の応答を予測する理論を線形応答理論と言う。 大自由度ハミルトン系の場合には統計力学を基礎として確立された理論があり、 統計力学の仮定である相加性を破るハミルトン系に対しても近年拡張されている。 また散逸系である結合振動子系においても、結合関数が単一の三角関数からなる系に おける線形応答理論は知られている。 今回は非相加ハミルトン系で用いられた手法を活用することにより、 結合関数を一般化し、さらに時間遅れを取り入れた系へも拡張する[1]。[1] Y. Terada and Y. Y. Yamaguchi, Linear response theory for coupled phase oscillators with general coupling functions, J. Phys. A 53, 044001 (2020).