齊藤丈士 氏
2019年11月14日(木) 13時00分
総合研究10号館317号室(セミナー室)
着目した力学系のダイナミクスを理解する上で安定,不安定および中心多 様体と呼ばれる不変集合の存在は重要である.安定/不安定多様体に対しては大 域的な数値計算法が確立されている一方,中心多様体に対しては多項式による近 似や逐次近似による計算がなされている程度である.このような背景のもと,本 研究室では, 偏微分方程式の数値計算で広く使用されているスペクトル法を用い た大域的な計算法を提案している.
今回の発表では,具体的な2次元および4次元力学系に対して本計算法を適用 し,1次元中心多様体と2次元中心多様体を数値計算した結果について報告する. また,得られた結果を,多項式近似および対応する微分方程式系を直接数値計算 することによって得られた結果と比較・検討する.