コロキウム

アマガエル3体系における発声行動の数理モデル

小泉裕介 氏

2019年10月31日(木) 13時00分

総合研究10号館317号室(セミナー室)

3匹のアマガエルを一直線上に等間隔に配置した状況において鳴き声の同期実験を行った時,3匹のアマガエルが順番に鳴く“三相同期状態”と,2匹のアマガエルが同相で鳴き残りの1匹が逆位相で鳴く“1:2逆相同期状態”が観測される[1]. その先行研究では,この発声行動を蔵本モデルの結合関数に2次の高調波成分を加えてモデル化を行っているが,高調波による相互作用の由来が明らかではない. 本発表では高調波成分を用いずに,相互作用が完全グラフとは限らないモデルを考え,それぞれの同期状態の定常性と安定性を述べる.

[1] I. Aihara et al., Complex and transitive synchronization in a frustrated system of calling frogs, Physical Review E 83, 031913 (2011).


Last modified: Wed Jan 16 18:03:30 JST 2019