コロキウム

斥力が働くハミルトン系における空間一様状態の安定性について

三木滉大 氏

2019年10月24日(木) 13時00分

総合研究10号館317号室(セミナー室)

どの粒子も残りの全ての粒子と平均場を通じて相互作用するハミルトン系を考える。粒子数無限の極限をとると、系の時間発展は1体分布関数が従うVlasov方程式で記述できる。このとき、空間変数について周期的境界条件を課せば、空間一様状態、つまり分布関数が運動量にのみ依存する場合は定常となる。空間一様状態の安定性については、運動量分布が一山対称のとき、相互作用が引力であれば分布の形に依存して安定と不安定のどちらにもなりうるが、斥力であれば常に安定であることが知られている。そこで相互作用が斥力のとき、運動量分布の対称性を保ちつつ一山でない場合の安定性を調べる。本講演では安定性の理論的導出と数値計算の結果を示す。

Last modified: Wed Jan 16 18:03:30 JST 2019